つくろい東京ファンドの住宅支援事業

つくろい東京ファンドでは、「住まいは基本的な人権である」という理念に基づき、空き家や空き室を活用した住宅支援事業を展開しています。

2024年1月現在、中野区、豊島区、練馬区、板橋区を中心に計54室を確保し、個室シェルター(短期)やハウジングファースト住宅(長期)の運営を行なっています。

中野区:つくろいハウス等

中野区沼袋のビルのワンフロアを借り上げて運営している個室シェルターです。
家賃は月額53,700円、共益費(水光熱費込み)6,000円ですが、入居者の状況に応じて減免の制度もあります。
2020年春以降は、中野区や周辺のさまざまな賃貸物件の空き室を新たに確保し、個室シェルターや支援住宅を増設しています。

中野区:虹色ハウス(LGBT支援ハウス)

2018年、LGBTの当事者団体の関係者を中心に「LGBTハウジングファーストを考える会・東京」が結成され、クラウドファンディングで得た資金をもとに、LGBTの生活困窮者専用のシェルターとして「虹色ハウス」(LGBT支援ハウス、現在2室)が開設されました。

つくろい東京ファンドは、「LGBTハウジングファーストを考える会・東京」と連携をして、「虹色ハウス」の住宅支援部門を担っています。

豊島区:TENOHASIとの協働シェルター

2016年、NPO法人TENOHASIと協働し、新たに豊島区内に個室シェルター6室を開設しました。

その後、他のアパートの居室も確保し、2023年4月現在、池袋地域で計24室(個室シェルター23室、ハウジングファースト住宅1室)を借り上げています。

池袋では、TENOHASIや、国際NGOの「世界の医療団」が中心となり、「東京プロジェクト(ホームレス状態の人々の精神と生活向上プロジェクト)」が行なわれてきました。

このプロジェクトは、ホームレスの人の中に知的障害や精神疾患を抱える人の割合が高く、その人たちに支援の手が届いていないことを踏まえ、障害や疾患を持つ人々が野宿から脱却し、地域で安定した生活をおくれるように医療・保健・福祉などの総合的なサポート体制を構築することを目的としています。

2016年春から、つくろい東京ファンドも正式にこのプロジェクトに加えていただき、プロジェクト名も「ハウジングファースト東京プロジェクト」と改称することになりました。2017年には国際NGOの「ハビタット・フォー・ヒューマニティ」も加入し、現在、7団体でプロジェクトを運営しています。

 

東京アンブレラ基金

2019年、つくろい東京ファンドは様々な分野で活動をする都内の団体と連携をして、「東京アンブレラ基金」を立ち上げました。

「東京アンブレラ基金」は、世代、国籍、SOGI……あらゆる分断を越えて、誰も路頭に迷わせない東京をつくるため、各団体の協働で緊急一時宿泊時の宿泊費拠出と横断的な調査をおこなう基金です。詳細は基金の専用ページをご覧ください。

せかいビバーク

2021年10月、つくろい東京ファンドは、コロナ禍で仕事を失うなどして寮やネットカフェから出ざるをえなくなり、今夜安心してすごすことが出来ず、公的支援機関などへ相談したくとも電話も止まり身動きが取れなくなってしまった方に対応するため、都内のさまざまな飲食店・NPO・寺院・教会などと協働して緊急の宿泊・生活支援をおこなう「せかいビバーク」を開始しました。

また、携帯電話が止まってしまった方が、さまざまな公的支援機関および民間の支援団体へフリーWi-Fiを使って無料通話出来る「つながる電話WEB」も合わせて展開。誰もがSOSを発信でき、受けとめることが出来る社会の実現をめざします。