9月4日にアップした記事で、扶養照会実施率に関する東京新聞の調査報道を紹介しましたが、その後、文京区・豊島区・板橋区から東京新聞に対して回答の修正があったことが判明しました。

生活保護の申請・開始は世帯ごとにおこなわれますが、扶養照会は親・きょうだい等の個人に対して行われるため、1世帯あたり複数の親族(個人)に照会が行くことがあります。東京新聞のアンケート調査は、2021年度の各自治体における生活保護の開始決定件数(世帯数)を質問した上で、その内数として、親族への照会を実施した世帯数を訊ねる内容になっていましたが、これらの自治体は当初、世帯数ではなく、照会を実施した対象者(親族側)の人数を回答していたようです。

データの間違いは、それぞれの区の区議会議員や区民の方々が行政に問い合わせたことで判明しましたが、生活保護行政のあり方を評価する上で基礎となる統計データの扱いがずさんであったことは残念でなりません。

文京区・豊島区等の回答の修正に関しては、下記の記事で紹介されています。この記事では照会が金銭的援助につながった割合についての調査結果も紹介されているので、ご参考にしてください。

生活保護申請の際に自治体が親類らに問い合わせる「扶養照会」 実は金銭的援助につながらず 本紙調査で浮かぶ:東京新聞 TOKYO Web

https://www.tokyo-np.co.jp/article/200874

回答の修正により、当初、8~9割と見られていた文京区・豊島区の実施率が4割程度であったことが判明しました。板橋区はまだ世帯数を明らかにしていないようですが、当初考えられていた実施率(43.1%)を下回ることは確実です。

そのため、先日の記事で紹介した「扶養照会実施率」の一覧表を修正します。これにより、実施率が7割を超えている自治体が杉並区・港区の2区のみであることが判明しました。

引き続き、扶養照会の実施率が高い自治体にお住まいの方、照会を実施した世帯数のデータを出していない自治体(「未集計」と回答した自治体及び、人数のデータしか出さないために割合を算出できない自治体)にお住いの方は、各区・市への働きかけをしていただくよう、お願いいたします。