2014年6月10日に一般社団法人つくろい東京ファンドを設立して、9年が経ち、「セーフティネットのほころびを修繕する」活動も10年目に入りました。平素からの皆さまのご支援に心から感謝申し上げます。

私たちの活動の幅はコロナ禍以降、図のように大きく広がってきましたが、軸となるのはハウジングファースト型の住宅支援です。

ハウジングファーストとは、生活困窮者の支援において「安定した住まいの確保」を最優先にする支援アプローチです。

設立当初は7室の個室シェルターから始めたハウジングファースト型の住宅支援事業も、現在は東京都内57室まで広がっています。57室の内訳は下記の通りです。

・つくろい東京ファンドが単独で運営している個室シェルターが24室、長期入居を前提とする「ハウジングファースト住宅」が6室の計30室。
NPO法人TENOHASIと協働運営の個室シェルターが23室、「ハウジングファースト住宅」が1室の計24室。
LGBTハウジングファーストを考える会・東京と協働運営の個室シェルター「LGBT支援ハウス」が2室。
生活困窮者支援りぼん(町田市)と協働運営の個室シェルターが1室。

・総計:個室シェルター50室、「ハウジングファースト住宅」7室。

単独で運営している個室シェルターには、昨年開設した「りんじんハウス」(4世帯)も含まれます。単独運営の個室シェルターは2022年4月~2023年3月の間に計57人の方に利用していただきました。
利用者の国籍は日本を含めて15か国。世代は10代から70代までと、国籍も世代もコロナ以前と比べ、多様化しています。

ハウジングファーストに対する社会の関心は高まっており、先日は企業の社会貢献を推進している「日本フィランソロピー協会」の機関誌で、ハウジングファーストをテーマにしたインタビューをしていただきました。

記事では、代表理事の稲葉が1990年代の路上生活者支援活動から2014年につくろい東京ファンドを立ち上げてハウジングファースト型の居住支援を始めるに至った経緯、その後の活動の進展について語っています。ぜひご一読ください。

「まずは住まいを最優先」 ―見えない貧困の拡大を食い止めるハウジングファースト(『フィランソロピー』2023年6月号)

また、5月に惜しまれながらも休刊となった「週刊朝日」の最終号では、私たちの活動をいつも応援してくれているライターの和田靜香さんが、つくろいの事務所がある中野区沼袋をテーマにしたエッセイを発表されています。

スタッフもほぼ全員、取材協力をしており、各スタッフの普段の働きぶりがよくわかる内容になっています。

和田さんの記事はネット版でも無料で全文が読めますので、ぜひご覧ください。

だから沼袋 2023年5月、「これといったものがない」東京都中野区沼袋のスケッチ(和田靜香)

引き続き、国籍を越えて「住まい」を支える当団体の活動に応援をお願いします。

ご寄付は、クレジットカード、口座からの自動振替、口座への振り込み、Amazonウィッシュリスト等で可能です。またマンスリーサポーターも募集しています。

つくろい東京ファンドのサポーターになりませんか?

Yahoo!ネット募金ではTポイントも活用できます。

Yahoo!ネット募金:コロナ禍で「今夜、行き場のない人」をだれひとり路頭に迷わせないために(つくろい東京ファンド)

物品の寄付については、こちらをご覧ください。

【物品寄付のお願い】国籍を問わない困窮者支援活動にご協力ください。

ご検討よろしくお願いいたします。

今年4月末~6月末にスタッフが執筆した記事や取材協力をした記事を以下にまとめましたので、ご参考にしてください(一部に、有料登録をしないと全文が読めない記事もあります)。

【4月30日】生活保護の親族確認、自治体ごとにバラバラ なぜ72%もの大差?:朝日新聞デジタル
https://www.asahi.com/articles/ASR4N5TKWR46UTNB00P.html

【5月15日】入管法政府案は「命」の問題 他者のために声をあげることができるか | | 稲葉剛 | 毎日新聞「政治プレミア」
https://mainichi.jp/premier/politics/articles/20230511/pol/00m/010/013000c

【5月23日】入管法改定案は移民・難民の「いのち・健康」を救わない(大澤優真)
https://www.min-iren.gr.jp/?p=47809

【6月6日】末期がん、自殺未遂…「生きていけない」仮放免者たち(大澤優真)
https://www.min-iren.gr.jp/?p=47872

【6月20日】働くことは尊厳を守ること、「仮放免者」に就労を(大澤優真)
https://www.min-iren.gr.jp/?p=47950

【6月20日】病で困窮する外国人、生活保護の外 ガーナ人男性、利用求める訴え:朝日新聞デジタル
https://www.asahi.com/articles/DA3S15666261.html

【6月28日】日本政府の美辞麗句と「SDGsウオッシュ」 | | 稲葉剛 | 毎日新聞「政治プレミア」
https://mainichi.jp/premier/politics/articles/20230626/pol/00m/010/011000c

【6月28日】増え続ける空き家と部屋を借りられない人々の不安と苦悩(小林美穂子)
https://maga9.jp/230628-3/

引き続き、当団体の生活困窮者支援活動へのご支援、ご注目をよろしくお願いいたします。