移住者と連帯する全国ネットワーク(移住連)、外国人人権法連絡会、つくろい東京ファンドなど11団体が呼びかけ団体となり、本日1月26日、「衆議院選挙にあたり排外主義の煽動に反対する緊急共同声明」を公表しました。公表にあたっては衆議院第二議員会館において記者会見も開催しました。
本声明は、本日、各政党と日本政府へ送付いたします。
衆議院選挙にあたり排外主義の煽動に反対する緊急共同声明
私たちは、外国⼈、難⺠、⺠族的マイノリティ等の⼈権問題に取り組む団体です。
私たちは、昨年 7 ⽉の参議院選挙の際に、政府も多くの政党も排外主義煽動を競い合っている状況を批判し、政府等に対し、ヘイトスピーチが許されないことを広報することなどを強く求める声明を出しました。しかし、各地の選挙演説で外国⼈を排斥するヘイトスピーチが多数⾏われ、それを批判する⼈々に対し、「お前⽇本⼈じゃないだろう」等の差別的な脅迫や排除が⾏われました。また、排外主義を唱えた政党が当選者を増やす結果となりました。
昨年 10 ⽉に発⾜した⾼市政権は、外国⼈への根拠のない不安を煽り、在留審査や⽇本国籍取得の厳格化、教育の無償化制度からの外国籍者の排除などの外国⼈規制策を急速に進めています。同年 5 ⽉に出⼊国管理庁が発表した「国⺠の安全・安⼼のための不法滞在者ゼロプラン」を強⾏に推進し、強制送還を前年⽐でほぼ倍増させています。その結果、⽇本で⽣まれ育った⾮正規滞在の⼦どもたちやその家族、他国であれば難⺠認定されたであろう⼈々等が、突如⽇本での⽣活を根こそぎ奪われる理不尽に苦しめられています。
政府の差別的政策に後押しされ、昨年 10 ⽉以降、外国⼈やイスラム教徒の⼈たちを排斥するデモや街頭宣伝が急増し、インターネット上にヘイトスピーチが氾濫しています。住居や駐⾞場を貸してくれなくなった、クレジット契約更新を断られた、クラスメートから「⽇本⼈ファースト」と⾔われたなど、⽇常的な差別も悪化しています。
しかし、「外国⼈が優遇されている」「外国⼈による犯罪が多い」というのは根拠のないデマです。⽇本には外国⼈に基本的⼈権を保障する法律すらなく、選挙権もなく、公務員になること、⽣活保護を受けること等も法的権利としては認められていません。医療、年⾦、国⺠健康保険、奨学⾦制度などで外国⼈が優遇されているという主張も事実ではありません。それどころか、住居移転の届け出義務違反の罰則は、⽇本⼈は 5 万円以下の過料、外国⼈は 20 万以下の罰⾦とされているなど法的な差別もあります。
ヘイトスピーチ、とりわけ排外主義の煽動は、外国⼈・外国ルーツの⼈々を苦しめ、異なる国籍・⺠族間の対⽴を煽り、共⽣社会を破壊し、さらには戦争への地ならしとなる極めて危険なものです。
だからこそ、⼈種差別撤廃条約は、締約国に対し⼈種主義的ヘイトスピーチを禁⽌し終了させ、様々なルーツの⼈々が共⽣する政策を⾏うことを求めています。
しかし、先の参議院選挙の際、政府や多くの政党は、逆に差別を煽る側に⽴ちました。他⽅、多くの報道機関は、各候補者の主張のファクトチェックを実施しました。また、神奈川新聞は、昨年 10 ⽉の川崎市⻑選挙において、⼤量の部落差別を繰り返してきた候補者を別扱いし、その差別的⾔動を批判しました。
私たちは、今回の選挙において、さらに排外主義煽動が⾏われ、外国にルーツのある⼈々が恐怖の下に置かれ、差別に反対する声を封じる暴⼒的攻撃が⾏われることを危惧します。選挙運動におけるヘイトスピーチは放置すれば⺠主主義⾃体が破壊されます。
そこで、総選挙にあたり、私たちは下記のことを求めます。
1. 各政党・候補者は、外国⼈に対する偏⾒を煽るキャンペーンを⾏わず、差別を批判すること
2. 政府・⾃治体は、選挙運動におけるヘイトスピーチが許されないことを徹底して広報すること
3. 報道機関は、選挙運動についてファクトチェックを徹底するのみならず、デマやヘイトスピーチもあたかも⼀つの意⾒のように並列的に扱わず、明確に批判すること
国籍、⺠族によって差別されず、誰もが⼈間としての尊厳が保障され、未来に希望を持ち、平和に⽣きる共⽣社会を作っていきたい。そのために、私たち⼀⼈⼀⼈が、選挙における差別の煽動を放置せず、声をあげることを訴えます。
2026 年 1 ⽉ 26 ⽇
移住者と連帯する全国ネットワーク(移住連)
外国⼈技能実習⽣権利ネットワーク
「外国⼈・⺠族的マイノリティ⼈権基本法」と「⼈種差別撤廃法」の制定を求める連絡会(外国⼈⼈権法連絡会)
外国⼈住⺠基本法の制定を求める全国キリスト教連絡協議会(外キ協)
コミュニティ・ユニオン全国ネットワーク
⼈種差別撤廃 NGO ネットワーク(ERD ネット)
全国労働安全衛⽣センター連絡会議
中⼩労組政策ネットワーク
つくろい東京ファンド
反貧困ネットワーク
フォーラム平和・⼈権・環境(平和フォーラム)
